キャリアプランを形成することで、社員は自身の現状を把握し、今後の人生の指針を明確にできます。方向性を定めることによってモチベーションの向上が期待でき、周囲からの助けも受けやすくなるでしょう。
社員にとってのメリットは主に3つあります。第一に、自分自身の現在地が把握できることです。将来を見据えた明確なキャリアプランの形成は、羅針盤の役割を果たしてくれるでしょう。キャリアプランは今後の人生における計画書です。仕事面はもちろんのこと、自身の知識やスキルの向上に関しても計画を立てるため、何をすればよいのか迷った際の指針として役立ちます。
第二に、仕事のやる気アップに繋がることです。明確なキャリアプランがあれば、日々の仕事に目標を定められるため、仕事に対して精力的に取り組めるでしょう。キャリアプランは自分自身で作成するため、自分がどれだけゴールまで近づいたかを実感しやすいことが特徴です。
第三に、キャリアプランの共有で周囲からの応援・支援を受けられることです。キャリアプランを会社や上司・同僚に共有しておくことで、周囲からの応援や支援が受けやすくなるでしょう。
一方、社員がキャリアプランを形成することで、企業側にもメリットが享受できます。第一に、業務の生産性が高まることです。社員の目指す方向と仕事内容が一致していれば、精力的に取り込んでもらえるため、業務の生産性が高まります。生産性が高い人材を育成するためには、社員にキャリアプランを立てさせ、企業側に共有してもらうことが重要です。
第二に、適切な人事配置ができることです。キャリアプランを企業側と共有できていれば、その社員がどのような知識やスキルを有し、ゴールをどこに設定しているかが把握できるため、部署異動やジョブローテーションの判断材料になります。
第三に、目的意識を持った優秀な人材を増やせることです。綿密に作り込まれたキャリアプランの作成は、目的意識を持った優秀な人材の育成にも繋がります。5年後、10年後に何をしたい、どうなっていたいという目標を設定することは、目標に向かって知識やスキルを付けるモチベーションにつながるのです。