やる気を上げることを「動機づけ」と呼びます。動機づけには大きく「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2種類があります。
外発的動機づけとは、自分の外側からの働きかけや影響によって意欲を喚起するものです。わかりやすい例としては、昇進する、給与が上がる、ボーナスがもらえるといった「インセンティブ」が挙げられます。他にも、著名人の話を聴いて興奮したり、偉人の伝記を読んで胸が熱くなったり、優秀な同僚の活躍に刺激を受けたりといった、他者からの刺激や影響によって意欲が上がる場合もあります。これを「インスパイア」と呼びます。
外発的動機づけは瞬時に意欲が向上するのが特徴です。しかし、その代わり、意欲が消沈するのも早いです。つまり、熱しやすく冷めやすいのです。着火したら瞬時に燃え上がり、瞬く間に消えてしまう「固形燃料」のようなイメージです。
内発的動機づけとは、自分の内面から湧き出る意欲のことで、一般的に「モチベーション」と呼ばれます。外部からの刺激や影響に頼ることなく、自分自身から湧き出るものなので、ひとたびやる気が上がると一定程度長続きするのが特徴です。しかし、モチベーションの難点は、火がつくまでに時間がかかることです。つまり、熱しにくく冷めにくいのです。なかなか火がつかないが、一度ついたらしばらく燃え続ける「炭火」のようなイメージです。