「仕事は忙しい人に頼め」とよく言われます。デキる人は忙しくてもレスポンスがはやくて、はやく仕事を終えてくれるので、仕事が多く集まるのです。
なぜ、デキる人は仕事がはやいのか。もちろん、能力が高かったり、経験が豊富だったりで、効率よく仕事ができるからというのもあるでしょう。しかし、実はデキる人もそうでない人も、作業時間の長さはさほど変わりません。文字を読むのが2倍早かったり、キーボードを打つのが2倍早かったり、話すのが2倍早いということはないのです。段取りや工夫によって、作業時間を短縮できるとしても、限度があります。作業時間そのものには、あまり差がないと言えるでしょう。
では、なぜデキる人は仕事がはやいのか。それは、作業時間そのものではない部分がはやいからです。「はやさ」には2種類あります。一つは、仕事の「速さ」。作業に着手してから仕上げるまでの作業時間を決めるスピードです。上述の通り、ここにはあまり差がつきません。
もう一つが仕事の「早さ」です。仕事の依頼を受けてから、着手するまでの時間を表します。仕事がデキる人は、仕事が発生してから着手するまでのスピードが圧倒的に「早い」のです。そのため、結果として仕事の仕上がりも早くなるし、その分だけより多くの仕事がこなせるようになるので、能力も上がり、経験も蓄積し、総合的に仕事がはやくなっていくのです。
そして、仕事に早く着手できるようにするために必要なのが、タイムマネジメント(時間管理)のスキルです。時間の使い方を計画的にすることによって、より早く、そして速く仕事が終えられるようになるのです。