「名プレーヤー名監督にあらず」という言葉があります。選手として優秀であった人であったとしても、必ずしも管理者として優れているわけではないという意味です。
企業の管理職についても、まったく同様のことが言えます。現場担当者として優秀であったからといっても、必ずしも管理職として優秀な仕事ができるとは限りません。現場担当者と管理職では、果たすべき役割も求められる能力も大きく違うからです。
ところが、日本では多くの場合、現場担当者で優秀な活躍をした人が、ご褒美のような形で管理職へ昇進します。しかし、そこで管理職としてのトレーニングが行われることもなく、現場担当の仕事の延長で管理職の仕事を果たそうとします。その結果、チーム全体の業務進捗が滞ったり、チームメンバーの反発を招いたり、チームの人間関係や雰囲気が悪化したりする結果を招いてしまうのです。管理職になったら、管理職としての仕事を新たに学び直す必要があります。